子どもを東大に合格させる!なんて夢みたいな話、自分には関係ないなと思っていた。
新たな事業を考えていた時、ふと目に止まった「東大に合格した3兄弟の母は何をしたのか」といいう著書。
ほう。これはなにかにおいますね?と思わず手に取ってしまったのだ。
塾にお金かけまくりと思ったら真逆だった
勝手なイメージだけど、東大にかようほどなんだからさぞ小さい頃からたくさんの習い事をしていたんじゃないか…なんて思って読み進めたら…全然違った。
しかも著書である母は「気づいたら子育て終わって暇になった」くらいに言ってる。
記憶こそあるけど記録してあれもこれもしていた風でもない。
父親は完全サポート役で「え。この母はなんでこんな信念を持ってこのやり方ができたの?」と不思議でならなかった。
東大に合格したから幸せになれるなんて思っていないし、その先の方が大変だよなって思うけれど、やはりどうしたらそんな頭が良くなるのか。読み進めていくと色々見えてきた。
どこまで読んでも嫉妬の嵐
「子どもが興味を持ったら即座に誘導」この行動力。全ては母親の気持ちとやる気。
なんの習い事でも、遊びでも、そもそもの子育て自体が「母親」や「父親」の子どもをメインに育てるひとの気持ちが全てではあるのだけど。
私はここまで熱い気持ちで子育てできているだろうか…と嫉妬するばかりだった。
経済的にこんなこと真似できない。とかそんなこと以前に。この著者である母親の行動力、行動量、思考力がそもそも子どもに大きく影響しているんだなと実感した。
母親の子育ての原動力は
この著者は3人の息子がいる。子育ての原動力は「子どもを早く自立させる」という感じだった。
ここは私も大いに共感できる部分だった。
子どもが生まれた瞬間から、「この子が自分で生きていけるようになるまで、私は死ねない。強く生きるチカラをつけなくては…」と何度も心に誓っていた。
母である私がもし早く死んでしまっても、生きていけるように。
何故か早死にする気がしてならなかった。(病気なんか1つもなし。)
人間暇だと駄目になることしか考えないらしく、仕事辞めた1年目は随分心を病んでいた。
話がそれてきたので戻します。
そんなわけで、母の子育て原動力は子どもに生きる力をつけること!ここに賛同できたため、全て読み進めることができたと思う。
結局何をしたらいいの?
いくつか出来そうな内容を記録としてのこしつつ、もし実践出来たらまた後日談を書きたいとおもう。
我が家は5歳の息子が1人。増える予定もなし。
私も知育は結構興味持ってここまで色々試してきていた。
それでも母親の気持ちが折れてしまうと、全く続かず。そもそも続けることが苦手な私が子育てにおいて続けることというのはとてもハードルが高いものだった。
著者の続ける力、子どもを操らずに上手に誘導する力は本当によく観察しているなと感心した。
忘れないうちに5歳息子の様子を細かく記録しておく。
- 興味を持ったことに深く関わらせるについて。
わが子は3歳ころから虫に興味を示し始めた。でも触ったりはできず。4歳になるとテレビ番組の「カマキリ先生」に釘付けとなり、虫の図鑑についていたDVDを毎日繰り返し見るようになり、虫の雑学をぐんぐん吸収。虫博士!と自分で言うほど虫が大好きになった。(母は苦手)
そして夏には虫取りへ。朝から虫取り網を持って公園へ通う日々。
捕まえた虫たちは観察。絵を描く。…のあと気が済んだらベランダに放置され、翌日ようやく開放される(生きていれば)
そんな4歳を過ごし、魅力的な虫(トンボやバッタ)がいなくなると今度は水の中の生き物に興味を示す。
忘れもしない…とある水族館で「ザリガニ釣り体験」をした時!2〜3時間くらいいただろうか…もっといたかもしれない。とにかく周りの子供達がどんどん入れ替わる中、息子はバケツいっぱい捕まえ、逃がす…をずっと繰り返していた。
そんな話を聞いた夫(釣り好き魚博士w)が黙っているはず無く、我が家の週末釣り旅(?)が始まりました。
毎週末のように釣りに行くこと早1年。息子はすっかり魚博士?となり、最近はさばく所まで自分でやります。※ただし食べない。(超偏食っ子はここでも頑なに食べませんでした)
そんなこんなで今のところ、東大に行くかはわからないけど興味をもったものに関してより深く関わらせるところまでは、我が家でもできている!とちょっと安心しました。
ちなみに好きなテレビ番組は「さかなスター」と「ポケモン」
寝る前に魚の図鑑をみて「ウツボかわいー!かわいすぎるー!」とヘニャヘニャ笑う息子です。(まじ)
- 図鑑を見て実物を見せる
ここは最初の内容と重なっている部分。図鑑で見るというより最近の図鑑はDVD付きなので、そこから得る情報の方が多い。親が読まなくても魅力的な映像で子どもを魅了してくれます。
田舎なのでちょっと公園に行けばいろんな草花や虫たち。ダンゴムシは家の直ぐ側でいつも観察。
また、魚に関しては夫が魚専門のひとなので(ここは遺伝かしら…)図鑑で見る、DVDで動いてる姿見る、水族館で見る、「絵を描く!」←ココが出来るのは結構よかったなーと思います。絵がかけるのpoint高い。
- できた!楽しい!の喜び、楽しさを体験させる
これ、結局著者が子育て全体を通じてやっていたことで、最後の長男さんとのインタビューを読んで大事にしていたのはこの部分かも?と思ったところです。
とてもこの著者と同じことなんてできないし、(ニワトリ羽化させて飼う!?その後…どうしたかって…無理よ。むり)我が家は我が家のスタイルでいけばいいよね。という気持ちになった。
この著者だって、毎日超穏やかなマダムだったわけではないと思う。
きれいな部分だけが書かれているだけ…きっと。
子どもが勉強楽しい!と積極的になるためには、小さいうちに「知ることの楽しさ」、「できたことの嬉しさ」この体験の繰り返しだと思う。
「小さいうちにいろんな体験させなさい」とはよく言うけど、それは単に遠くへ旅行に連れて行くとかそんな大きなことではなくて。
日々の生活の中で出来るちょっとした成功体験を母親がどこまで感じさせてあげられるのか。ここに尽きると思う。
…そのためには結局母が元気で心が健康でないと出来ない。
この本を読んで安心したところ。
1つ目
東大へ行く子は小さい頃から優秀で手がかからなくて…というわけではなくとんでもなく手がかかる子だった所。(ある意味興味関心度が高くて伸びしろしか無かったのだと思う)
2つ目
著者である母親も「一人時間」をとることを大切にしていたこと。
タイトルや読み始めなどは嫉妬の塊で読んでいて、途中も「こんなことできないよ!」が溢れ、読み終わった後も「どう活かせばいいんだ?」ってなっていたけれど。
時間を置いて咀嚼していくと自分には何が出来るのか、今の子育てで活かせることはあるか、全部具体的に真似をするのではなく、自分の子どもにはどんなことをしたいか、置き換えて考える、言語化することができた。
魚を飼う、鶏を飼う、毎日違うメニュー、毎朝たまご、年に●回旅行、海、などなど出来ないことがたくさんある。ただ、同じことをやってもきっと東大に受かるわけではない。
母の願いは唯一つ子どもに「強く生きて欲しい。」
子育てって何なんだろう。そんな迷走を始めそうだけど、今日も息子は可愛いので、私は「強く生きるチカラ」を彼に携える努力をするのです。